価格について 考え方

油屋では朝倉山椒、花山椒、米を栽培し、販売しています。
勿論「定価で全て売り切れる。」のが理想ですが、そう容易なことではありません。油屋はまだほとんど知られていませんし、派手な宣伝も好みません。楽〇やAMAZ〇Nで検索しますと山椒はほぼ売り切れているようですから、そういった媒体を通せば恐らく売れるのでしょうけれど、それはやりません。J○や市場に卸すことも、できればしたくありません。
そのわけは、
私が農業を始めた目的が、「先祖油屋の復興」にあるからです。
復興は信用と同義ですから、厳しい眼で見れば、自分が育てた商品が自分の知らない方を通ってお客様へ届く。というやり方では成し得ません。お届けするまでの時間が延びるほど鮮度が失われますし、また価格も上がってしまうからです。
復興に近道はなく、お客様と直接お取引をし、地道に信用の根を張っていくしかありません。当然時間が掛かりますが、ローマは一日にして成らずです。売る為の近道はしないことにしました。
「しかし格好つけたって売れなきゃしょうがねぇじゃねえか。」という御意見、ごもっともです。
一方、視線をお客様側に向けてみますと、様々な価格帯の料理店様があります。例えば非常に丁寧なお仕事をされていて、もっと値段を上げてもお客様は来るはずなのに、身を削って価格を抑えておられるようなお店には、敬服の念が尽きません。そのような「心意気」で魅せてくださるお店に、高級店と同じ価格を請求するのは無粋というものでしょう。また米については日本人にとって最も大切な主食ですから、個人のお客様が安心して御購入いただける価格であるべきだと考え、ほぼ利益ゼロの価格でお出ししています。
油屋は兼業農家ですので、主人の生活は本業(副業?)で賄え、利益を目的にする必要がございません。赤字では困りますし、正直腹の中では儲けたいのですが、やはり「三方よし」の考え方を基本に据え、こちらも相応の「心意気」を持ってお応えするべしと心得ます。
そこで諸々鑑みました結果、
油屋主人が実際にお伺いした料理店様では、直接お話しした上で価格を決定することにしています。心に響くことがあれば「花山椒を使いたいが高額過ぎて仕入れられない。」という店舗様にも、出来る限りの価格でお譲り致します。
心意気には心意気でお応えする。という姿勢ですから、決して安売りするということではございません。(星付き、高級店様には収穫時から気を遣いますので、定価でお願いしております。)
明確な基準があるわけでもないのですが、「とりあえず売れればよい。」という考え方にはどうも馴染めず、このような方法を取らせていただくことに致しました。御関心をお寄せ頂けるようでしたら、また心意気のある飲食店様を御存知でしたら、是非御連絡下さい。喜んでお伺いいたします。
個人のお客様につきましても同様です。何度もご注文を頂いたり、他のお客様を御紹介下さったり、油屋との関係が築かれていくなかで、感謝の意を何らかの形でお示しできればと存じます。是非公式LINEやInstagram、メールなどで御連絡下さい。
酔狂な考えとは承知しておりますが、日本人として正しく在りたいという思いの表れでもございます。何卒御理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
油屋
E-mail:info@aburaya-kyoto.com
特定商取引法に関する表記